通勤大戦争

塚原 重義

05:23
第18回 入選

“歴史が大きく動いたあの日の朝も、彼らにとってはいつもの朝であった…。
本郷征太郎は20代の熱血会社員である。彼のライバルは“ヒゲ男爵”の異名を持つとされる中年男性。互いに本名も知らなければ会話を交わしたことも無い、ただ毎朝定刻どおりの通勤電車で顔をあわせる、それだけの間柄だ。”