PROJECT-WIVERN

青山 敏之
北田 清延

10:42
第9回 映像賞

・昨年ダイジ=スト版を発表した「WIVERN」の完成版です。
・ダイジ=スト版は、自分たちが作りたかったカットを適当につないだだけの作品でした。それが入選してしまったから大変です。周りから過剰な期待をされ、ストーリーのついた納得のいくものを、完成させねはならない状況になってまいました。
・まずかったのは、”二人とも作りたい物だけ作って、後からストーリーのつじつまを合わせていく”という編集方法でした。この方法では、ストーリーがいくらでも膨らんで、制作が長期化し、手におえない規模になってしまいます。
そのせいで、1 2月になってもストーリーが固まらず、本番に使えそうなカットもほとんどない状態でした。
・“プロにはできないくらい時間をかけて、満足のいくかっこいいシーンを作る”というコンセプトが十分に達成されていないような気がします。
また、”スピード感”の点も疑問が残ります。スピード感のあるカットばかりでは、メリハリがなくなります。そのあたりに気を配ったつもりですが、やりきれなかった感があります。
登場人物が少なく、急きよ登場することになった艦長なども演技ができていません。時間の関係でこのようになってしまいました。
・この作品は、いわゆるストーリーモノではなく、”表現のバリエーション””、”CGならではの表現”、”動きの研究”です。そしてまた、数ある作品から、いいところをとってきて、さらに進化させて詰め込んでしまうという単なる”遊び””でもあります。あくまでも映像重視であり、ストーリーはおまけ程度でしかないのです。最初で最後の“宇宙モノ”の作品なので、映像の爽快感を純粋に楽しんで頂ければ幸いです。